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フレンドシップ


全自動トイレ
元旦と2日は毎年、岐阜の御嵩町にある実家で過ごします。実家は70をちょっと過ぎた父と60をちょっと過ぎた母の二人暮らし。18のときに一人暮らしを初めてからずっと好き勝手やってきた放蕩長男の僕も、そろそろ面倒を見ることを考えなくてはと思いはじめ、昔よりは頻繁に帰省をするようになりました。

昔は祖父母や兄弟もいて7人で住んでいた11LDK(笑)の古?い家に二人きり。もう20年にもなるので、慣れたには慣れただろうけどきっと寂しいだろうな。本当は一緒に住めればよいのですが、名古屋で仕事をするにはちと遠い。二人が元気なうちはもうちょっとだけワガママをさせてもらおうと思っています。

*   *   *

あの家は僕が物心ついたときにはもう建ってましたから、ずいぶん古い建物だと思うんですが、20年ちょっと前に父が増築し、去年またキッチンとバスルームと居間と玄関を改築しました。新築ではなく、あくまで増築&改築というところが、さすがはOld Friends管理人の父親という感じです(笑)

そんなわけで改築した部分だけはまるで新築住宅のようなんですが、最近の家はすごいですね。中でも特にびっくりしたのは全自動のトイレ。ドアを開けると電気がつく。便器の前に立つとフタが開く。壁のボタンを押すと便座が上がる。用を足してその場を離れると水が流れる。水道に手を差しだすと水が出る。ひっこめると止まる。ドアを出てしばらくすると便座のフタが閉まり、電気が消える。

そりゃもう楽チンで楽チンですばらしいのですけど、はたしてここまで全自動にする必要があるのか? フタの開け閉めや水洗レバーぐらいは自分の力でやらなきゃ、どんどんボケていってしまうんじゃないか? 幸い父は畑仕事を、母は習字の先生をしていて、どちらも僕の数十倍運動をしている人だからよいのですが、そうじゃなかったらと思うと空恐ろしくなります。

最近は新築、改築するとたいていバリアフリーを進められるようです。ウチみたいな老人世帯だと特に、何かあったときにバリアフリーじゃないと困りますよ、全自動だと助かりますよと言われてついそうしてしまうのでしょうけど、バリアフリーの家というのは言い換えれば体を使わなくても住める家であり、結果体の機能を衰えさせる危険を持った家でもあります。

父と弟と一緒に珍しく昼間からお酒を呑んで、何度もトイレに行くたびに、両親がどんな気持ちで全自動トイレにしたかを思い、とても切ない気持ちになりました。やっぱり先のことが心配なんだろうなぁ・・・。でもこれから先、二人が仕事をやめてふだん体を動かさなくなったら、トイレの全自動はオフにしてもらおう。必要なときが来たら、またスイッチをオンにすればいいのではないかと、酔った頭でぼんやりと考えていました。

*   *   *

世の中はどんどん便利になって、いろんなことが楽チンにできるようになっていきます。でも道具を使わなくてもできることまで道具に頼っていたら、僕たちはいつの間にか生きるために必要な力までなくしてしまうのでしょう。必要な道具とそうでないものをちゃんと使い分けながら、父と母にはできるだけ長く元気でいてほしいと、そんなことを考えてしまった今年の正月でした。


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