今年のM-1グランプリはなんだか残念なことになった。 優勝した霜降り明星より、彼らの残念な先輩の方が目立ってしまった。 大先輩を名指しでディスったことや、女性蔑視の発言をしたことは言わずもがなだが それよりも僕が気になったのは、二人の思考回路があまりに幼稚だということだ。
上沼さんはもちろん、かつて一斉を風靡した漫才師で、上方芸能界の大御所だが、 たぶんあの場所では、大阪のおばちゃん代表を演じているんじゃないだろうか。 漫才の出来や細かな分析については他の審査員がやってくれるとわかっているから、 自分はわざと「好きやわ〜」「嫌いやわ〜」で変化を与えようとしているのだと思う。 テレビ番組なのだから、クソ真面目にコンテストをやるだけじゃ成り立たない。 えこひいきや毒舌で笑いを取るのは、そもそも上沼さんの常套テクニックなのだ。
なのに、大阪で10年以上お笑いをやってきた彼らがそこをわかっていない。 更年期障害のおばはんも自分が笑わせるべき相手だということがわかっていない。 だからM-1にかけるネタを間違えるし、テレビの出演オファーが来ないのだ。 そういうところが馬鹿だし、残念だし、今の彼らのお笑いの限界なんだと思う。
彼らは犯罪を犯したわけではないし、馬鹿でクズはお笑い芸人に必要な要素。 自分のしたことだけでなく、考えていたことの間違いに気づいて、少し大人になればいい。 それで、彼らのネタとしゃべくりがより面白い方向に向かってくれればいい。 上沼さんも松本さんもきっとそんなふうに考えているんじゃないかな。 (もちろん本人たちにはカミナリを落とすだろうけど。)
ただコンプライアンスだけでこの問題を片付けてほしくない。 いちお笑いファンとして、今後の動向に注目している。

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