大坂なおみさん、全米オープン優勝おめでとう。 プレイも、振る舞いも、コメントも、素晴らしかった。 別の話題が大きくなってしまってかわいそうだけれど、彼女にとってはいずれ笑い話になるだろう。 彼女のパワーと技術とメンタルは本物だし、これから何度も優勝を繰り返すことになるだろうから。
大坂さんの優勝を記念して、Number Webがバックナンバーのインタビュー記事を掲載していた。 彼女の立ち居振る舞いがどうしてあんなに素晴らしいのかがよくわかった。 テニスに限らず、人生に必要な2つの教訓が書かれていたので、ここにメモしておこうと思う。
リスペクトとは、相手の立場や気持ちを推し量って振る舞うこと。
「私にとってのリスペクトとは、怒りの感情を表に出さず、相手に失礼にあたる態度を取らないことなので。対戦相手も私と同じくらい勝ちたいと思っているはずだし、同じくらい勝つための努力を続けてきたはず。だから相手が誰かにかかわらず、簡単に勝てると思ってはいけないというのが、私にとっての「相手へのリスペクト」なんです。」
コートに立ったら、結果を考えずに自分がやるべきことに集中する。
「昨年色々と経験したこともあり、最近ではコートに立ったら、勝つとか負けるとかはあまり考えないようになりました。自分がやるべきことに集中し、ポジティブになり、楽しむ。だって試合ができているということは、ケガがないということでしょ? 間違いなく、テニスは私が今後も長く続けていきたいこと。それができているんだから、ハッピーでいるべきだと思ったんです。」
自分の勝ち負けとプライドに固執するセリーナとは対極にある考え方だ。 そしてそれは、今の日本人が失いかけているものでもある。 改めて胸に刻んでおこうと思う。
彼女をあんなふうに育てたご両親を尊敬します。 いずれ子育てをテーマにしたエッセイを書いていただきたい。 きっとヒットすると思うし、日本の、世界の親たちに大切なことを知ってもらえるんじゃないかな。 次回優勝した際には、ぜひご一考を。

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