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フレンドシップ


アキレス腱
先々週の日曜、ソフトバレーボールの試合中にアキレス腱が切れた。
ふだん全く運動していないので全力プレーは控えているつもりだったが、
前々日の徹夜カラオケや前夜の飲酒が影響したんだろうか…。

味方のフォローに入ろうと右足を軽く前に踏み出した瞬間、
誰かに左足のかかとを強く蹴られたような気がした。
蹴られたというよりコンクリートとか金槌とかそんな硬い物がぶつかったような。
なんで?誰が?と思って振り向いたけど、そこには誰もいなかった。
そして、自分の何が起こったのかを瞬時に悟った。

うわ、アキレス腱だ…。

すぐにしゃがみこんで左足を床から離した。
支えるものがないせいか、足首から先がぷるぷるとふるえている。
大して痛くはないので、試しに踏ん張ってみようかとも思ったけど、
怪我がひどくなるだけだと思ったのでやめた。
試合の邪魔にならないようお尻をすべらせてコートの外へ出た。

でも試合が続行されるわけはなく、みんなが僕の周りに集まってきた。
どうしたの?大丈夫?救急車を呼ぼうか?と口々に声をかけられる。
やがて体育館のスタッフさんが車いすに乗せてくれた。
しばらくすると救急車がやってきて、最寄りの救急病院へ搬送してくれた。
尿管結石で二度搬送されたことがあるので、救急車はこれで三度目だ。

10分ぐらいで病院に着いたが、先客がいたのでかなり待たされた。
ようやく現れた若くて気さくで明るい先生は、ひと目見て「間違いない」と言った。
アキレス腱があるべき部分になくて、そこが凹んでしまっていた。
念のためレントゲン写真を撮って、そのままギプスを巻いた。
ベタベタした包帯みたいなのを巻くとすぐにプラスチックみたいに固まった。
昔の石膏のギプスと比べると簡単だし軽いし見た目もいい。

先生によると、アキレス腱の断裂には二つの治療法があるらしい。
一つは保存的治療…ギプスを付けたまま、腱が自然にくっつくのを待つ。
傷は残らないけど、治るまでに時間がかかるし、再発の可能性が高い。
もう一つは手術的治療…アキレス腱を引っ張って糸で縫合する。
早くリハビリを始められるし、保存的治療よりしっかりくっつくらしい。

迷わず手術でお願いしますと言ったが、すぐには無理だと言われた。
その先生が手術室に入ると、救急患者を看る人がいなくなっちゃうから。
なるほど、もっともだ。

翌日、手術のためにもう一度病院に行った。
手術台に上って、うつ伏せになって、膝の裏から神経ブロックの麻酔注射をされた。
神経ブロックは翌朝まで効くので、手術後の痛みを感じなくて済むらしい。
足をさわったりつねったりして感覚がなくなったことを確認した後、手術が始まった。
メスが入る。あれ?痛いぞ。「いたたたた…」というと、中断して麻酔を追加してくれた。
痛みは感じなくなったが、切ったり腱を引っ張ったりする様子はなんとなくわかる。
ひぃ〜思ったより怖いよ〜…。

手術の間はずっとうつ伏せで、なかなか疲れる。
いまどんな状況なのか、先生や看護士さんに確認したくてしょうがなかったけど、
手術の邪魔になるといけないと思って黙っていた。
手術の様子をモニターに映してくれるサービスがあったらいいのに、と思った。
でもきっと気持ち悪くて耐えられないだろうなと、すぐに思い直した。

手術は2時間ほどで終わると聞いていたが、実際には2時間半かかった。
予定より時間がかかっちゃってすみません、と先生が言った。
2時間半の手術の後とは思えないほど、相変わらず気さくで明るかった。
医者ってすごいな。

翌朝、麻酔が切れると想像以上の痛みがやってきた。
痛くて我慢できなかったら飲むようにともらっていた痛み止めを飲んだ。
人によっては飲まなくてすむ人がいるんだろうかと不思議に思った。
痛み止めがぜんぜん効かないので心配になり病院に電話をしたが、
指先が腫れたり変色したりしていないなら大丈夫だと言われた。
明日になったら少しは痛みはましになるんでしょうか?と訊いたら
人それぞれだから引かないかもしれません、と事務的な返事が帰ってきた。
でも夕方には痛みがやわらぎ、痛み止めも効くようになった。
よかったよかった。

それから2週間、松葉杖で移動しながら仕事をしている。
ギプスが窮屈だし、何をするにも不便なことこの上ないけど、
まあ、なんとか生活は成り立っている。

でも、今年は桜の写真は無理かもな〜。
今まで普通に立って、歩けていたことのありがたさを改めて感じる。
 

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